概要
TDVではDeployment Managerという開発ライフサイクルを管理および合理化するために使用できるWebベースのツールが標準で提供されています。
Deployment Manegerを使用することで、TDVのリソースを開発→検証→商用環境へと展開する際に、環境ごとに接続情報などを変更してリソースを移行することが可能です。
Deployment Manegerを使用して、リソースを移行する手順について説明します。
サイトの追加
移行元となるソースサイトと移行先となるターゲットサイトを追加します。
1. Deployment Managerにログインし、新しいサイトの作成をクリックします。
2. 追加をクリックします。
3. 移行元となるTDVの接続情報を入力し、サイトの作成をクリックします。
4. 同様に、移行先となるTDVを追加します。
リソースバンドルの定義
移行するリソースのグループを定義します。
1. ソースターゲットを選択し、リソースバンドルの追加をクリックします。
2. 任意の名前を入力し、バンドルの追加をクリックします。
3. 使用可能なリソースの中から移行したいリソースをドラッグ&ドロップで作成したバンドルに移動させます。
リソースマッピングの設定
移行元で接続しているデータベースと移行先で接続するデータベースの接続情報が異なる場合、リソースマッピングの設定を行う必要があります。
リソースマッピングタブを選択し、移行対象のデータソースを展開し、ターゲット値を入力します。ソースから入力をクリックすると、ソースの値がターゲット値に反映されます。
移行元と移行先で接続情報が変わらない場合はターゲット値は空欄で問題ありません。
プランの定義
リソースを移行するためのプランを定義します。
1. プランタブを選択し、追加をクリックします。
2. 必要な情報を入力し、プランの作成をクリックします。
3. 編集をクリックします。
4. 操作の追加をクリックします。
5. リソース操作の移行をクリックします。
6. 作成したリソースバンドルを選択し、OKをクリックします。
7. プランのオプションを選択します。
オプション | 内容 |
バンドル | 定義済みのバンドルを指定します。 |
保持ポリシー |
・非競合を保持する ターゲットサイトのターゲットの場所にリソースが存在する場合、同じ名前のリソースだけが上書きされ、その他のリソースは残ります。 ・すべて保持しない 移行先のターゲットの場所にリソースが存在する場合、リソースがすべて削除された後にリソースが移行されます。 |
ターゲットの場所 |
ターゲットの場所を指定しない場合は、[全般]タブで指定されたデフォルトのターゲットの場所が使用されます。 [全般]タブでデフォルトのターゲットの場所が指定されていない場合、リソースはソースサイトと同じ場所に移行されます。 ターゲットのTDVがオンラインの場合は、行をダブルクリックして目的の場所を参照することができます。 |
ターゲットのデフォルトの所有者 | リソースを所有するターゲットサイトのユーザーを入力します。ユーザーはターゲットサイトに存在するか、同じプランのプリンシパルバンドルでターゲットサイトに移行する必要があります。また、このユーザーにはソースサイトと同じリソース権限が必要です。 所有者を指定しない場合、所有者はソースサイトの所有者と同じになります。 |
プリンシパルバンドルフィルター | ダイアログボックスでフィルターとして使用するプリンシパルバンドルを選択します。そのバンドル内のプリンシパルのリソース特権は、ターゲット内の同じプリンシパルに移行されます。 プリンシパルがターゲットサイトに存在しない場合は、プリンシパルを含むプリンシパルバンドルも移行する必要があります。 プリンシパルバンドルフィルターの以前の選択をクリアするには、<選択のクリア>を選択します。 |
新しいオブジェクトのキャッシュ |
・キャッシュテーブルを作成 ターゲットサイトに、ソースサイトと同じカラムなどを持つ キャッシュ関連テーブル(status/tracking テーブル、キャッシュターゲットテーブル)を作成します。 ターゲットサイトにキャッシュテーブルが既に存在する場合、テーブルは上書きされず、警告文が表示されます。 ・キャッシュテーブルを作成しない ターゲットサイトにキャッシュ関連テーブルは作成されません。 |
既存のオブジェクトのキャッシュ |
・キャッシュテーブルを再作成 ターゲットサイトのキャッシュ関連テーブルを削除します。 ソースサイトと同じカラムなどを持つキャッシュ関連テーブルを再作成します。 このオプションはターゲットサイトにソースサイトと同じ名前のキャッシュ関連テーブルが存在することが前提となります。 ターゲットサイトに存在しないキャッシュ関連テーブルを移行したい場合は「新しいオブジェクトのキャッシュ」をご使用ください。 ・キャッシュテーブルを再作成しない ターゲットサイトにキャッシュ関連テーブルは削除・作成されません。 |
キャッシュオプションの組み合わせごとの動作とユースケースは以下の通りです。
新しいオブジェクトのキャッシュ | 既存オブジェクトのキャッシュ | ターゲットサイトでの動作 | ユースケース | ||
新規で作成されるキャッシュテーブルとstatus/trackingテーブル | 既存のキャッシュテーブルとstatus/trackingテーブル | ||||
1 | キャッシュテーブルを作成 | キャッシュテーブルを再作成 | ソースサイトのデータベースに存在し、ターゲットサイトのデータベースには存在しないキャッシュテーブルとstatus/trackingテーブルが作成されます。 既存のキャッシュテーブルとstatus/trackingテーブルに対してもCREATE TABLEが実行され、警告が表示されますが、既存のテーブルは上書きされません。 |
キャッシュテーブルおよびstatus/trackingテーブルを削除し、ソースサイトのデータベースと同じテーブルを作成します。 | 以下の2つの条件を満たす場合 ・ソースサイト側で新規で設定したキャッシュテーブルやstatus/trackingテーブルをターゲットサイトに移行したい ・ソースサイト側で設定したキャッシュテーブルの変更をターゲットサイトのキャッシュテーブルにも反映させたい |
2 | キャッシュテーブルを作成 | キャッシュテーブルを再作成しない | ソースサイトのデータベースに存在し、ターゲットサイトのデータベースには存在しないキャッシュテーブルとstatus/trackingテーブルが作成されます。 既存のキャッシュテーブルとstatus/trackingテーブルに対してもCREATE TABLEが実行され、警告が表示されますが、既存のテーブルは上書きされません。 |
既存のキャッシュテーブルとstatus/trackingテーブルに対して、削除・再作成は行われません。 | 以下の2つの条件を満たす場合 ・ソースサイト側で新規で設定したキャッシュテーブルやstatus/trackingテーブルをターゲットサイトに移行したい ・ターゲットサイトの既存のキャッシュテーブルやstatus/trackingテーブルを更新(削除・再作成)したくない(する必要がない) |
3 | キャッシュテーブルを作成しない | キャッシュテーブルを再作成 | 新規で作成されるテーブルはありません。 | キャッシュテーブルおよびstatus/trackingテーブルを削除し、ソースサイトのデータベースと同じテーブルを作成します。 | 以下の2つの条件を満たす場合 ・ソースサイト側で新規で設定したキャッシュテーブルやstatus/trackingテーブルをターゲットサイトに移行したくない(する必要がない) ・ソースサイト側で設定したキャッシュテーブルの変更をターゲットサイトのキャッシュテーブルにも反映させたい |
4 | キャッシュテーブルを作成しない | キャッシュテーブルを再作成しない | 新規で作成されるテーブルはありません。 | 既存のキャッシュテーブルとstatus/trackingテーブルに対して、削除・再作成は行われません。 | 以下の2つの条件を満たす場合 ・ソースサイト側で新規で設定したキャッシュテーブルやstatus/trackingテーブルをターゲットサイトに移行したくない(する必要がない) ・ターゲットサイトの既存のキャッシュテーブルやstatus/trackingテーブルを更新(削除・再作成)したくない(する必要がない) |
8. オプションが選択できたら、保存をクリックします。
9. プランの実行をクリックします。
10. 実行ログからプランの成否を確認することができます。