概要
インフォメーションリンク(JDBC)やデータ接続(ADO.NET / ODBC)によりSpotfireからデータソースに接続し取得したデータは、SBDF (Spotfire Binary Data File) 形式でSpotfire Serverのライブラリー(リポジトリDB)に保存し永続化することができます。
本記事では、Automation Servicesを利用し、ライブラリーへデータを定期的に保存する処理を自動実行する方法について説明します。
検証環境
製品・サービス | バージョン | 備考 |
---|---|---|
Spotfire Server | 14.0.1 | Windows Server 2022環境で実行 |
Amazon Athena | Athena engine version 3 | |
Athena JDBCドライバ | 2.0.34 |
データソーステンプレート作成に記載している本記事において使用したデータソーステンプレート(XML形式)が、2024年1月時点で、Athena JDBCドライバ 2.0.xを対象としたものであるため、左記のバージョンを使用しています。 |
利用データ
データソースとして、Amazon Athenaを利用します。
Athenaにはインフォメーションリンクで接続します。
インフォメーションリンクを使用してAmazon Athenaからデータを取得する方法についてはSpotfireからS3への接続(Amazon Athena)を参照してください。
今回は、事前に作成済みのインフォメーションリンク注文明細を保存対象データとします。
データ取得用分析ファイル作成
保存対象のデータが存在するデータソースに接続してデータを取得してデータテーブルにロードするための分析ファイルを作成し、ライブラリーに保存します。
ここでは、データテーブルにデータがロードされるだけで十分ですので、分析ファイル内に棒グラフなどのビジュアライゼーションを作成する必要はありません。
Automation Servicesジョブ設定
Spotfire Analystを起動し、ツール > Automation Services Job Builderをクリックします。
ライブラリーから分析を開くタスクを追加し、パスにデータ取得用分析ファイルを指定します。
このとき、ロードをクリックし、データテーブルをロードしておきます。
データテーブルをライブラリーにエクスポートタスクを追加し、データテーブルに先ほどロードしたデータテーブルを指定します。
ライブラリー パスには、データの出力先となるSBDFファイルのパスを指定します。
作成したAutomation Servicesジョブをライブラリーに保存しておきます。
また、SBDFファイル出力先フォルダには、Automation Services System Accountユーザーに対し書き込み可能な権限を付与しておきます。
スケジュール設定
作成したAutomation Servicesジョブを定期的に自動実行するためのスケジュール設定を行います。
ウェブブラウザからSpotfire Serverにログイン後、Automation Services > Scheduled jobsにアクセスし、Schedule a jobをクリックします。
先ほどライブラリーに保存したジョブを指定します。
ジョブの実行タイミングを設定します。
以下の例では、平日の午前8時(JST)にジョブが自動実行されます。
スケジュール実行
指定した日時になると、ジョブが実行されます。
実行中は以下のようにIN_PROGRESS状態となります。
ジョブの実行が完了すると、COMPLETED状態となります。
Job activityでもジョブ実行結果を確認することができます。
ライブラリーにSBDFファイルが作成されていることを確認します。
SBDFファイル利用
ライブラリーに作成されたSBDFファイルを分析内で読み込み、データが正常にロードされることを確認します。