バージョン情報
製品 | バージョン |
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EBX | 6.2.0 |
データスペースの基本的な考え方
データスペースとブランチ
EBX特有の概念の一つに、「データスペース」があります。データスペースはデータセットを編集する環境であり、あるデータスペースをコピーしそのコピー先でデータを操作することで、元のデータスペース上のデータに影響を与えずにデータの変更が行えます。この変更は最終的に元のデータスペースに反映することができます。
一般的には、データの更新や削除を行う際に①ブランチを分け(子データスペースの作成)、②分離したブランチ内でデータの編集を行い、③元のブランチにマージすることでデータの変更を反映する、といった使い方をします。(子データスペースの使い方参照)
データスペースはいくつでもブランチを分けることができ、元のデータスペースから分けたブランチに対し、さらにブランチを分けることができます。(下図参照)
スナップショットとの違い
データスペースと関連した概念に、「スナップショット」があります。スナップショットは、”ある時点でのデータスペースの状態”を保存するものであり、データスペースのコピーを取るという点で子データスペースの作成と類似していますが、下記の点で違いがあります。
- スナップショットは読取専用であり、過去データを参照するもの
- データスペースが変更をマージするものであるのに対し、スナップショットはある時点へのデータの差戻しをその目的とする
子データスペースの使い方
マスタ更新の際には、”更新内容の通知 -> 承認 -> 更新” という流れを取ることが通常行われますが、この一連の流れにおいて子データスペースを利用することができます。
具体的には
- データスペースのブランチを分ける(子データスペースを作成)
- 子データスペース内でマスタの更新、更新内容の承認を行う
- 分けたブランチを元のブランチにマージする(=変更の反映)
といったフローを構築することで、実際に利用中のマスタに影響を及ぼすことなく、EBX上のUI上で直接マスタを更新することが可能になります。
下図は、この流れを端的に示したEBXのワークフローとデータスペースの概念図です。
利用しないデータスペースの管理
主に開発中において、子データスペースやスナップショットを作成した後、それらをマージや削除することなく置いておくと、利用しないデータスペースやスナップショットが増えてしまいます。本項目では、このようなデータスペースやスナップショットを管理する方法を記載します。
UI上で非表示にする(「データスペースを閉じる」)
「データスペースを閉じる」操作を行うと、当該データスペースやスナップショットはEBXのUI上で非表示になります。論理削除に相当します。閉じたデータスペースやスナップショットは、再度開くことで再び利用できるようになります。
[管理]メニューから、[リポジトリ管理]>[データスペース]へ進みます。
[データスペース/スナップショット]メニューを開くと、EBXリポジトリDB内に存在するデータスペースおよびスナップショットの一覧が表示されます。あるデータスペースの子データスペースは、当該データスペースを展開することで、表示されます。
アクションメニューを開き、[再帰的にデータスペースおよびスナップショットを閉じる]を選択します。
選択したデータスペースやスナップショットに間違いが無ければ、[送信]を押下します。
リポジトリから完全に削除する(「データスペースを削除」)
リポジトリから完全に(物理的に)削除は、上記手順により閉じたデータスペースまたはスナップショットに対してのみ行うことができます。削除したデータスペースまたはスナップショットは、元に戻すことができません。
閉じたデータスペースまたはスナップショットを選択し、アクションメニューから[再帰的にデータスペースおよびスナップショットを削除]を選択します。