Spotfire 7.0より、「推奨事項(Recommendations)」機能が新しく追加されております。本機能では、選択されたカラムまたは行のデータを分析するための、最適なビジュアライゼーションを自動的に提案します。
なお、分析ファイルを開いた際、またはデータを取り込んだ際、推奨事項のバックグラウンド計算処理が自動的に走る仕様となっております。当該処理はバックグラウンドで実行されますが、計算の実施に伴い一時的にCPU使用率が上昇し、メモリ使用量も増加いたします。処理完了後、CPU使用率は低下するものの、メモリ使用量については増えた状態が維持されます。
テスト環境における計測結果として、約1.55GBのデータ(320,000行 × 1,000列の整数)を取り込む場合、Spotfireのメモリ使用量は以下のようになります。
- 推奨事項のバックグラウンド計算が「有効」: 約1.93 GB
- 推奨事項のバックグラウンド計算が「無効」: 約1.56 GB(※約19%減)
本記事では、推奨事項のバックグラウンド計算を無効化する方法、および無効化に伴うシステムへの影響について情報をまとめています。
動作検証環境
- Spotfire application for Windows(旧Analyst) 14.0 LTS
※本記事で紹介する内容は、Spotfire Analyst 12.0 LTS以降の環境でご利用いただけます。
推奨事項のバックグラウンド計算を無効化する方法
この設定は、環境全体・グループ単位、またはユーザー個別の単位で変更することができます。なお、ユーザー個別で設定した内容が最優先で適用されます。
環境全体・グループ単位で設定する手順
1.管理者権限を持つアカウントで Spotfire application for Windows(旧Analyst) にログインします。
2.メニューバーの [ツール] > [管理マネージャ] を選択します。
3.[設定] タブをクリックします。
4.左側のツリーから、設定を適用する対象グループを選択します。すべてのユーザーを対象とする場合は、「Everyone」グループを選択してください。
5.該当する設定項目(下表参照)の値を変更します。
| 設定項目名 | 設定値 | 説明 |
|---|---|---|
| Allow background calculations for recommendations (推奨事項のバックグラウンド計算を許可する) |
OnDemandForWideData | デフォルト値(空白時) カラム数が多い場合は計算を行わない(パフォーマンス考慮) |
| AlwaysOn | 常に計算を実施 | |
| Off | 計算を実施しない ※本機能を完全に無効化 |
|
| Analyze current marking (マークされたデータを分析) |
True | デフォルト値(空白時) マークされたデータを分析し、推奨事項を提示する ※上記の項目がOffの場合は動作しない |
| False | マークされたデータを分析する機能を無効化する |
本記事では、「Everyone」グループに対して、「Allow background calculations for recommendations」を「Off」に変更し、推奨事項のバックグラウンド計算を完全に無効化します。本機能の無効化に伴い、「Analyze current marking」の設定値については、デフォルト(空白)のままで構いません。
設定例:
ユーザー個別で設定する手順
1.各自の Spotfire application for Windows(旧Analyst) にログインします。
2.メニューバーより [ツール] > [オプション] の順に選択し、オプション画面を開きます。
3.[文書] タブをクリックします。
4.推奨事項に関する設定変更を行います。
※画面項目の初期状態は、環境全体・グループ単位での設定内容に従います。
※ユーザー個別で設定した内容は最優先で適用されます。
変更した個別設定を破棄し、共通設定に戻す場合は、[文書]タブを選択したうえで[リセット] ボタンをクリックしてください。
推奨事項のバックグラウンド計算の無効化による影響
影響①、カラム選択時における推奨事項の処理遅延
データキャンバス上でカラムを選択した際、通常であれば事前にバックグラウンドで計算された推奨事項(推奨ビジュアライゼーション)が即座に提示されます。しかし、本機能を無効化した場合、カラム選択のタイミングでオンデマンドに計算が行われるため、推奨事項の画面表示が完了するまでに遅延が発生する可能性があります。
影響②、「マークされたデータを分析」機能の制限
推奨事項のバックグラウンド計算を無効に設定した場合、データマーキング実行時の右クリックコンテキストメニューにおいて、「マークされたデータを分析」項目がグレー表示(非活性化)となり、該当機能が完全に利用不可となります。
参考資料