概要
TDVでは標準でcompositeというドメインが利用可能ですが、すでに自社でAzure ADを運用されている場合は、それをTDV Serverに連携させることで、ユーザー・グループの二重管理を回避することができます。
この記事ではTDV ServerにAzure ADドメイン設定を実施するための手順について説明します。
検証環境
製品 | バージョン | 備考 |
---|---|---|
TDV | 8.5.2 | Windows Server 2019 で実行 |
Azure AD連携の流れ
Azure AD連携の大まかな流れは以下のとおりです。
- Azure ADアプリケーション作成
- Azure ADドメイン追加
- TDV Manager(ウェブブラウザ)からAzure ADドメインを追加します。
- 外部グループ追加
- 追加したドメイン内に存在するグループをTDVに追加します。
- ログイン確認
- 追加したグループ内に存在するユーザーでTDV Server にログインできることを確認します。
Azure ADアプリケーション作成
TDVとAzure ADとの連携に利用するアプリケーションを事前に作成しておきます。
本記事の執筆にあたり利用した検証用アプリケーションでは、以下を実施しています。
クライアント シークレットの作成
allowPublicClientを有効化
Microsoft Graph.Directory.Read.All 権限の付与
Azure ADドメイン追加
ウェブブラウザから TDV Manager に管理者ユーザーでログイン後、セキュリティ > ドメイン管理 に移動し、以下のようにAzure ADドメインを追加します。
ここで使用するユーザは、TDVとAzure AD間の接続およびグループ情報の同期のためのものであり、連携対象のAzure ADドメイン内に存在するものを利用します。
正常にAzure ADドメインが追加されると以下のように表示されます。
外部グループ追加
ドメイン管理画面にて対象のドメインを選択した状態で外部グループの編集をクリックして、TDVに追加する(同期させる)Azure AD上に存在するグループを選択します。
Azure ADドメインのグループ数が変更されたことを確認します。
この後追加したグループに所属するユーザでログイン確認を実施するため、グループにアクセスツール権限を付与します。
ログイン確認
TDV Users
グループに所属する以下のuser001
ユーザでTDVにログインします。
今回はTDV Studioからログインします。(TDV ManagerやWeb UIからログインしても問題ありません。)
正常にログインできることを確認します。
TDV Users
グループのユーザ数が変更されたことを確認します。
この時点で、user001
ユーザがTDVへの初回ログインを経てTDVに認識されたことになります。