バージョン情報
製品 | バージョン |
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EBX | 6.2.0 |
Data Model and Data Visualization Add-on(New) | 6.2.0 |
概要
別記事「データモデルグラフ・データバリューグラフの表示」では、テーブルのレコードを選択し、自動でデータ間の関連マップを表示しました。しかし、Data Model and Data Visualization Add-onでは、自由度が高くより見やすいデータ間の関連マップを、手動で作成することが可能です。
本稿では、この手動でのデータバリューグラフの作成方法、ならびにデータ関連の表示例を示します。(NOMS作成の組織データモデル(組織マスタおよび従業員マスタ)を使用して、画面例を作成しています。)
設定
新規構成の作成
まず、データバリューグラフの設定を行う前に、基本構成の作成を行います。これには、1.管理メニューから、または 2.データセットのアクションメニューから進むことができます。
1.管理メニューから作成する
[設定]>[ユーザーインターフェイス]>[TIBCO EBX Data Model and Data Visualization Add-on]へ進みます。
[値と関係のグラフ]配下の項目が、データバリューグラフの設定メニューです。
ここから、[構成]を開き[+]を押下して新規レコードを作成します。
設定項目の説明は下記の通りです。これらの項目は、後からでも変更が可能です。
項目 |
説明 | |
名称 | 設定するデータバリューグラフに与える名称です。 | |
Type |
グラフの型を選択します。
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オリエンテーション | 親子関係に基づきグラフを展開する方向を定めます。ただし、ここでの親子関係は外部キーのそれではなく、後に設定するこのグラフ内での親子関係に当たります。 | |
オーバーラップするノードへのリンク許可 | 描かれたグラフにおいて、リンクがノードと重なるかどうかを設定します。 | |
ハイライト色 | ノードやグラフをクリックしたときに、リンクとノードを強調表示する色を設定します。 | |
ノード選択のしきい値 |
あるノードからリンクされたノードを展開するときに、ここで設定した値がリンク先のノード数を上回る場合に、どのノードを展開するかを選択することができるようになります。 |
2.データセットの表示画面から直接作成する
データバリューグラフを作成したいテーブルへ移動し、いずれかのレコードを選択の上、[アクション]>[Visualization]>[構成を使用したデータの表示]へと移動します。
グラフ構成の選択画面で、[構成の作成]を選択します。(下図ではグラフ構成一覧が表示されていますが、データバリューグラフを手動で作成していない場合は[構成の作成]のみ表示されます。)
これ以降は、「1.管理メニューから作成する」の構成の新規作成と同様、名称、Type等の設定をお願いいたします。
グラフの表示設定
上記設定後、[保存]を押下すると画面が切り替わります。切り替わった画面左上の[グラフ表示の編集]へと進みます。
画面左上の[データモデルのリスト]にて、[+]を押下しプルダウンメニューを表示させます。ここから、今回グラフを作成する対象となるテーブルを含むデータモデルを選択します。外部キーによる参照関係があれば、異なる2つ以上のデータモデルを同時に選択できます。
データバリューグラフで表示したいテーブルを、[テータモデルのリスト]から右側の[Configuration overview]にドラッグ&ドロップで移動します。
表示したいテーブルを選択後、各テーブルの関連をどのように表現するかを決め、テーブルを関係づけていきます。データバリューグラフにおけるテーブル間の関連の表現方法は、下記2通りの方法があります。
リンクによる表現
リンクによるテーブル間の関連の表現を行うと、関連のある各データは線で結ばれます。例えば、下図のようにノードを結ぶ構成を作成した場合、データの関連は次の画像のように表現されます。
構成例
表示結果
ここで、上記の設定では「従業員」テーブルを二つ用意し各々をリンクしましたが、下図のようにループによる自己参照の表現でも同様のことを示します。このような冗長な表現は、いったん保存し編集画面を閉じた際に、EBXにより自動的に修正されます。(コンテナによる表現も同様です。)
コンテナによる表現
テーブル間の関連の表現には、上記で示したライン以外に、[コンテナ]があります。このコンテナでは、互いに関連のあるデータは、一方のノードの中に含まれる形で図示されます。
設定画面からは、あるノードを関連のあるノードに重ねることで設定ができます(下図参照)。
リンクとコンテナを組み合わせた構成例と表示結果例
リンクとコンテナを組み合わせることにより、より見やすいデータバリューグラフを作成することができます。
下記にその作成例を示します。
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各参照関係の図示方法
- 部署(自己参照) :コンテナ表現で親子関係を図示
- 従業員(自己参照):ライン表現で親子関係を図示
- 従業員 => 部署 :コンテナ表現で親子関係を図示
- 設定画面上の見え方
- 実際のグラフ表示
見た目をよくするTips
ノードのアイコンを設定する
画面左側のメニュー[アイコン]より、各ノードにアイコンを選択できます。アイコンをドラッグ&ドロップでノード左側へ移動します。これにより、データバリューグラフを表示したときに、各ノードのデータがどのテーブル上のデータであるかを判別しやすくなります。
Digital Asset Manager add-onにて設定を行うことで、写真や自作のアイコンをアップロードし、各ノードのアイコンとして使用することも可能です。この設定方法については、下記「[補足]アイコンにデジタル資産を使用するための設定」をご参照くださいませ。
[補足]アイコンにデジタル資産を使用するための設定
[設定]>[ユーザーインターフェイス]>[TIBCO EBX Digital Asset Maneger Add-on]へと進みます。(以降は、 Digital Asset Maneger Add-onの設定となります。必要に応じ、別記事「Digital Asset Manager[DAM] Add-onの設定方法」をご参照くださいませ。)
データバリューグラフのアイコン用ドライブを作成します。
[DAC]>[デジタル資産コンポーネント]より、新しいコンポーネントを作成します。この時、[データモデル]と[フィールドパス]のパラメータを、それぞれ下記の通り設定します。
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データモデル
- モジュール: ebx-addon-dmdv, パス: /WEB-INF/ebx/schema/ebx-addon-dmdv-configuration.xsd
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フィールドパス
- /root/dataConfiguration/tableConfiguration/Icon/damaImage
指定したドライブにアイコンとして使用したい画像をアップロードすると、先に解説したデータバリューグラフの編集画面上[デジタル資産]に、画像が表示されるようになります。
ラインやノードの見た目を変える
先に表示したグラフ例では、やや画面上の表現が見えにくい箇所がありました。これに対し、ノードやラインの色、線の太さ、スタイル等のレイアウト変更することで、よりグラフを見やすくすることができます。
Configuration overview上で、レイアウトを変更したいオブジェクトをクリックすると、画面左側メニューに[リンクスタイル]または[ノードスタイル]のメニューが出現します。ユーザー様の好みに応じて、こちらから適宜パラメータをご変更くださいませ。
- レイアウト変更例
以上、基本的なグラフの表示設定と、表示例を示しました。ここまで完了したら、画面左下の[保存して閉じる]を押下してください。
その他の設定項目
基本構成の作成時に設定する項目(名称、Type等)以外の設定項目として、[スコープ]、[テーブル]、[リンク]があります。このうち[テーブル]および[リンク]は、先に示しました「グラフの表示設定」にて、すべてGUI上で設定した項目です。すなわち、これらの項目は、
- テーブル
- どのテーブルのデータを、作成するデータバリューグラフ上に投影するか
- リンク
- テーブル間の関連をどのように表現するか
を表示しています。
一方、[スコープ]については、どのデータセットからのみ、この構成を使用したデータバリューグラフの生成を許容するかを設定することができます。設定しない場合は、すべてのデータセットからの生成が許容されます。