概要
Spotfire に関する用語を記載します。
Spotfireを初めて利用する方は、こちらの用語集を参照しつつ、各パートを閲覧ください。
システム構成
今回のクイックスタートガイドにおけるSpotfire のシステム構成は以下の通りです。
具体的には、以下の6つのコンポーネントがあります。
下記のコンポーネントの概要は次のSpotfire システムのコンポーネントの章に記載しました。
- Spotfire Server
- リポジトリDB
- Web Player(Spotfire Node Manager上で実行されるサービス)
- Automation Services(Spotfire Node Manager上で実行されるサービス)
- Spotfire application for Windows
- Spotfire application in web
Spotfire システムのコンポーネント
Spotfireシステムは以下の部品(コンポーネント)で構成されています。
Spotfire Server
Spotfire のシステムの司令塔であり、以下のように様々な管理機能を実行することができます。
- Spotfire に関する設定情報や作成した分析ファイルをリポジトリDBに保存する操作
- 各クライアントの情報管理とユーザ―認証
- 各フォルダへのアクセス管理
- ログファイルによる各アクティビティの監視
- 各種ルールの管理/トラフィックコントロール
主に管理者が使用し、上記の機能を利用してユーザーやデータアクセスなどの管理を行います。
リポジトリDB
Spotfire 専用のデータベースであり、設定情報や分析ファイルなどを保存します。
- 各種設定情報(ユーザ / 製品ライセンス / アクセス権等)を保存
- ライブラリ機能で保存された分析ファイルを保管
Spotfire Node Manager
オプション機能であるSpotfire サービス(Web PlayerやAutomation Servicesなど)を実行するためのコンテナ機能を提供します。
各種サービス機能を利用するためには、Spotfire Node Managerのインストールが必要になります。
Spotfire サービス
Spotfire Node Manager上で構築することで利用可能になるSpotfireの機能の総称です。
例えば、Spotfire Web PlayerやSpotfire Automation Servicesが該当します。
Spotfire Web Player
Spotfire Node Manager上で実行されるサービスの一つであり、Webブラウザから分析ファイルを閲覧する機能を提供します。
- (製品ライセンスに合わせた)ブラウザからダッシュボードの閲覧/データ処理/分析
- (各分析ファイルに割り当てられているURLを共有することで)ダッシュボードの簡単な共有
Spotfire Automation Services
Spotfire Node Manager上で実行されるサービスの一つであり、事前に設定された複数のタスクからなるジョブを自動的に実行する機能を提供します。
例えば、以下のようなジョブを実行させることができます。
- データ処理の定期実行・結果の保存
- データのライブラリへの定期自動保存(弊社記事)
- (メールサーバー(とTERR/R/Pythonサービス)と組み合わせた)メール送信(弊社記事)
- 分析ファイルのデータ最新化
今回のクイックスタートガイドでは、
パート4にて、「1.データの処理の定期実行・結果の保存」のうち、結果を保存する方法を説明します。
Spotfire application for Windows
分析ファイルを作成・編集するソフトウェアであり、ユーザーのクライアントPCにインストールします。
データの取り込みや高度な統計解析などを実行することができ、主にデータ分析者が使用します(旧称:Spotfire Analyst)。
利用時にはSpotfire Serverに接続してユーザー認証を行う必要がある、サーバーとの通信環境が必要です。
Spotfire application in web
Webブラウザからアクセスして利用する分析ファイル閲覧機能です。
Spotfire application for Windowsによって作成された分析ファイルを、Webブラウザ上から閲覧することができます。
利用時にはSpotfire ServerにWebブラウザを経由して接続し、ユーザー認証を行う必要があるため、サーバーとの通信環境が必要です。
Spotfire クライアント
Spotfire application for WindowsおよびSpotfire application in webを示す総称です。
管理者が操作するページ・ツール
Spotfire では、Spotfire 管理者がユーザーの管理やSpotfireサービスの利用などを実施する際にアクセスするページやツールが複数提供されています。
Spotfire Server administration pages (Web 管理画面)
WebブラウザからSpotfire Serverにアクセスして操作する管理ページです。
ユーザー作成やSpotfire サービス機能の操作・管理、パッケージのデプロイなどSpotfire Serverの各種管理機能を操作するために利用されます。
Administration Manager(管理マネージャ)
Spotfire application for Windowsから操作する管理ツールの一つになります。
主に、ユーザーやグループの作成および作成したグループに対する各種設定を行うために使われます。
他にも、Spotfire application for Windowsでは、例えば、以下の管理ツールが用意されています。
- Library administration(ライブラリーの管理)
- データ接続の管理
- インフォメーションデザイナー
Configuration Tool
Spotfire Serverのシステム設定を行うための管理ツールです。
セキュリティ設定やデータベースとの接続設定など、システムが正しく動くための「インフラ側の準備」に使われます。通常はシステム管理者が使用するもので、データ分析者が触れることはありません。
データロード方式
データベースからクライアントPCへデータをロードする方式として、以下の3つが機能として提供されています。
インメモリ
データベースから対象データをすべてクライアントPCのメモリ上へロードした上で分析する方式です。
データ分析を実施している間、データはローカルリソースに保持されるため、Spotfire独自の高速計算エンジンによる高度な統計関数やフィルタリング処理を、ネットワーク遅延の影響を受けずに実行できます。
データ量に対して十分なメモリ容量が確保できる場合に、最も高い操作レスポンスを発揮します。
オンデマンド
他のテーブルデータの選択状態や特定のパラメタを条件として、該当するデータのみを動的にクライアントPCにロードする方式です。
必要なデータセットのみを効率的に抽出・更新することで、クライアント側のメモリ消費を最適化しつつ、大規模なデータソースに対する柔軟な分析を可能にします。
大規模データから、特定の期間やカテゴリを絞って詳細な分析をする運用に適しています。
以下弊社記事も参照ください。
インDBとインメモリの組み合わせ
オンデマンド接続によるデータ取得量を制限するダッシュボード作成手順
インDB(外部)
ビジュアライゼーションといったSpotfireの操作に応じて動的にSQLを発行し、データの集計処理をデータベース側で実行する方式です。
演算負荷をデータベース側へ委譲し、クライアントは集計結果のみを取得するため、ローカルマシンのスペックを問わず、数億件規模のビックデータに対してもネットワーク転送量を最小限に抑えた可視化を行うことができます。
以下の弊社記事も参照ください。
データベース接続
ライブラリーと保存可能なファイル
ライブラリー
作成した分析ファイルやデータソース接続設定などを保存・共有するために利用する機能です。
作成したフォルダごとに閲覧や編集の権限を設定することができ、ファイルを安全に管理・共有することが可能です。
フォルダ
ライブラリー内で、分析ファイルやSBDFなどのファイルを仕分ける際に使用する機能です。
フォルダに対してはアクセス制限を設定することができるため、これを使い対象のファイルを利用できるユーザーを制御することができます。
アクセス権限設定に関する詳細は以下の記事を参照ください。
ライブラリのアクセス権限設定
分析ファイル
Spotfire application for Windowsで作成したグラフ・表・計算式・データ設定などがひとまとまりに統合したファイルです(拡張子は .dxp)。
これをライブラリに保存することで、他のユーザーと分析ファイルを共有することができます。
SBDF
Spotfire専用のデータ保存形式(Spotfire Binary Data Format)です(拡張子は .sbdf)。
ExcelやCSVなどの一般的なテキスト形式とは異なり、Spotfireが高速にデータを読み込めるよう最適化されています。特に大量のデータを扱う際に、動作を軽くするために利用されます。
データソース接続
データベースなどの外部システムに対して、Spotfireがデータを取り込むための「接続設定」であり、「どの場所にある、どのデータを見るか」といった情報を定義することができます。
Spotfireの標準機能としては、データ接続とインフォメーションリンクの2種類があります。
詳細は、パート2ー1をご覧ください。
ジョブファイル
Automation Servicesに実行させる一連のタスクとその設定が記載されたファイルです(拡張子は .xml)。
「分析ファイルを開く」→「データを更新する」→「ビジュアライゼーションを出力する」といった複数の手順を1つの「ジョブ」として登録し、指定した日時に自動で実行させることができます。
詳細は、パート4をご覧ください。
権限
ユーザーが操作可能な機能をコントロールする際に設定する各種権限に関する用語です。
製品ライセンス
ユーザーアカウントに対して「Spotfire の機能」の使用許可を与える枠組みです。
Spotfire 14.6時点の、製品ライセンスについては、以下の公式ドキュメントを参考にしてください。
Spotfire licenses and license features
フィーチャー
製品ライセンスを構成する、一つ一つの機能単位に紐づいた権限設定です。
Spotfire 14.6時点の、各フィーチャーの詳細は、以下の公式ドキュメントを参考にしてください。
License feature reference
ビルトイングループ
Spotfire Server構築時にすでに作成されているグループ群です。
各グループに対して特殊な権限(管理機能やライブラリー管理者権限など)が割り当てられており、ユーザーアカウントはこれらのグループに追加させられることで特殊な権限が付与されます。
Spotfire 14.6時点の、各ビルトイングループの詳細は、以下の公式ドキュメントを参考にしてください。
System groups
オプション機能
Spotfire コンポーネントのうち、Spotfire Server以外の機能に関する用語です。
Schedule Updates
Web Playerの利用時に、分析に必要なデータをあらかじめ設定した時間でサーバーのメモリに読み込ませることができる機能です。
例えば「毎朝9時にデータをロードする」と設定することにより、ユーザーがファイルを開いた瞬間にロード済みのデータが表示され、データの読み込み待ち時間を大幅に短縮することができます。
詳細は、パート3のステップ4を参照ください。
Job
Automation Servicesに実行してもらうために定義された一連のタスクのことを指し、ジョブファイルとして保存されます。
詳細は、パート4をご覧ください。
※ 以下の弊社記事でも使用方法を記載しております。こちらも参照ください。
データをライブラリーに自動保存する方法
拡張機能
Spotfire Mods
Visualization ModおよびAction Modの総称です。
Spotfire の標準機能にはないツールなどの拡張機能を、ユーザーによるコーディングによって開発・追加することができます。
作成したSpotfire Modsはファイルとして保存・共有することができることから、個別のクライアントPC(Spotfire application)だけでなく、Webブラウザから分析ファイルを閲覧する際にもそのまま動作させることが可能です。
また、Spotfire Communityサイト※からもサンプルが公開されていますので、クイックに始めることができます。
※ Spotfire Communityサイトより取得したSpotfire Modsに関する問い合わせやトラブルシューティングは、本サイトにて実施いただくこと、ご承知おきください。
Visualization Mod
Spotfireの標準機能にはない、新しい独自のビジュアライゼーション(グラフやチャート)を追加・利用できる拡張機能です。
コーディングによって自社の業務に合わせた独自のグラフを開発することができます。
また、追加した独自のグラフは、データの絞り込み(フィルタリング)や設定変更、PDF出力などの操作を行うことができます。
具体的な作成方法は、以下の記事を参照ください。
Visualization Mod 開発入門
Visualization Modsの紹介
Action Mod
分析ファイル内で特定の処理を実行するための「アクション(自動処理)」を追加できる機能です(Spotfire 14.4以降で追加)。
「ボタンをクリックしたら、読み込むデータを選択し、それらをもとに足した複数のビジュアライゼーションを一挙に作成する」といった一連の動きを、コーディングによって開発・追加することができます。
また、IronPythonとして実行している処理をAction Modに置き換えることで、一連の処理を分析ファイルから切り離すことができます。これにより、その他分析ファイルでも素早く活用することができます。
具体的な作成方法は、以下の記事を参考にしてください。
Action Mod開発入門
Spotfire Copilot
生成AIを活用し、チャット形式(自然言語)でSpotfire上でのデータ分析を支援する拡張機能です。
専用のチャット画面から「散布図を作って」「このグラフについて説明して」といった文章で指示を出すことで、グラフの自動作成や変更、データ構造の説明などをAIが実行してくれます。
※利用にあたっては、Spotfire環境とは別に、生成AIと連携するための専用のシステム環境を別途準備・構築する必要があります。
以下の記事も参考にしてください。
Spotfire Copilot – 生成AIによる拡張機能 - TIBCO
運用・保守
バージョンの更新やトラブル対応に関連する用語です。
LTS/Innovation (確認)
Spotfireのバージョンの種類(リリース方針)です。
「LTS」は長期サポート版で、頻繁な更新を行わず安定性を重視する運用に向いています。
「Innovation(現在はMainstreamとも呼ばれます)」は新機能が頻繁に追加される最新版です。
最新の情報は、以下の公式ドキュメントを参照ください。
Overview of Spotfire Releases – Innovation and LTS (Long-Term Support)
パッケージ
Spotfire application for Windowsを利用するユーザーに対して配布される、ソフトウェアの「構成部品」となるファイルのことです(拡張子は .sdnや.spk)。
次項の「デプロイメントエリア」の中に配置(登録)することによって、ユーザーへの配布準備が整います。
デプロイメントエリア
サーバー上で、ユーザーに配布するプログラム(パッケージ)を分けて入れておく「区画」のことです。
例えば、「本番用エリア」と「テスト用エリア」のように複数の区画を作ることができます。これにより、新しいバージョンをテストする際、いきなり全ユーザーの環境(本番用)を変えるのではなく、まずはテスト用エリアだけを更新して動作確認を行う、といった使い分けをすることができます。
デプロイメント
デプロイメントエリアに、新しいバージョンのプログラムや機能を追加・配置する作業のことです。
Spotfire 管理者がサーバー側でこの作業を行うと、ユーザーが次回Spotfire application for Windowsを起動した際に、それぞれのクライアントPCへ自動的に更新プログラムがダウンロード・適用されます。
Hotfix
製品に含まれる不具合を修正するために提供される、小規模な修正プログラムです。
バージョン全体を上げる(アップグレード)のではなく、現在のバージョンを使い続けながら、特定の問題だけを直したい場合に、パッケージとしてデプロイメントを行います。
ログファイル
サーバーやアプリケーションの動作履歴が記録されたテキストファイルです。
「いつ、誰が、何をして、どんなエラーが出たか」が詳細に記録されており、システムにトラブルが発生した際、メーカーへ問い合わせたり原因調査を行ったりするために必須となる情報です。
詳細は、以下の弊社記事を参照ください。
Spotfire サーバログ一覧
また、取得方法等は、パート5ー1、パート5ー2を参照ください。
ユーザーアクションログ
「誰が」「いつ」「どの分析ファイルを開いたか」「データをエクスポートしたか」といった、ユーザーの具体的な操作履歴を記録する機能です。
先述のログファイルがシステムの不具合調査に使われるのに対し、こちらは主に「利用状況の分析」や「セキュリティ監査(誰がデータを持ち出したか)」といった目的で利用されます。
詳細は、以下の弊社記事を参照ください。
ユーザーアクションログの構成方法や利用手順